パースからこんにちは (31)
2011年 07月 29日
*金襴緞子の結婚衣裳に切に祈る
娘の家の客間の壁に
結婚衣裳の内掛けが飾ってある。
わたしは、見る度に自分が結婚式で着た
衣装ではないかと思うことがある。
昭和35年12月24日
クリスマスイブに、わたしは結婚した。
「まだ、誰も手を通してない衣装よ」
と言われたので決めた。
鶴の刺繍が全体にあり豪華だった。
23歳になったばかりの花嫁だった。
娘の家の棚を整理していると
見つけたので飾ることにした。
見れば見るほど似ている。
母が亡くなった時
お棺の上に被せて見送ったのも、
同じ色合いの帯だった。
「金襴緞子の帯締めながら」
の曲が流れる中、1年前に亡くなった
父の元へ嫁いで行った。
娘は「日本へ帰った時買って来たの」
と言ったが……
結婚式後私たちは札幌から京都まで
1ヶ月近く新婚旅行で遊び歩いた。
考えると夫が首にならなかったのが
不思議と言うしかない。
夫は会社を定年後1年間、
若い頃からの夢だったイギリス留学に
出かけて行った。
亡くなる3年前には2人で
3ヶ月間のアメリカヨーロッパを
気侭に旅行した。
初めから終わりまで旅で終わった。
それも皆、夫の命の短さを
示唆していたのかもしれない。
そんな事どもをこのパースで
思い出している。
この結婚衣装が幸せを呼んで、
娘たちを見守ってほしいと
切に祈るのみである。
娘の家の客間の壁に
結婚衣裳の内掛けが飾ってある。
わたしは、見る度に自分が結婚式で着た
衣装ではないかと思うことがある。
昭和35年12月24日
クリスマスイブに、わたしは結婚した。
「まだ、誰も手を通してない衣装よ」
と言われたので決めた。
鶴の刺繍が全体にあり豪華だった。
23歳になったばかりの花嫁だった。
娘の家の棚を整理していると
見つけたので飾ることにした。
見れば見るほど似ている。
母が亡くなった時
お棺の上に被せて見送ったのも、
同じ色合いの帯だった。
「金襴緞子の帯締めながら」
の曲が流れる中、1年前に亡くなった
父の元へ嫁いで行った。
娘は「日本へ帰った時買って来たの」
と言ったが……
結婚式後私たちは札幌から京都まで
1ヶ月近く新婚旅行で遊び歩いた。
考えると夫が首にならなかったのが
不思議と言うしかない。
夫は会社を定年後1年間、
若い頃からの夢だったイギリス留学に
出かけて行った。
亡くなる3年前には2人で
3ヶ月間のアメリカヨーロッパを
気侭に旅行した。
初めから終わりまで旅で終わった。
それも皆、夫の命の短さを
示唆していたのかもしれない。
そんな事どもをこのパースで
思い出している。
この結婚衣装が幸せを呼んで、
娘たちを見守ってほしいと
切に祈るのみである。
by ryot1125
| 2011-07-29 19:14